外壁塗装を考えるとき、配色について悩みますよね。現状の色または、少しイメージを変えてみるか。一色とするかツートンカラー、部分で色を変えてみるか。選択はいろいろありますね。
お客様が気に入っているのであれば現状色は、一番失敗のない無難な選択です。もちろん現状色でも再塗装すると、ほとんどの場合外壁はスッキリとした印象に蘇ります。洗浄して経年劣化した塗料に新しい塗料を塗布するのですから当然なのですが・・・・・・。
配色を変えてイメージチェンジを試みる場合は、成功するために十分な検討が必要です。サンプル板だけではなかなかイメージは湧きません。実際の配色で研究されるのが 一番ですので、ぜひご近所の家をご覧いただいて色使いを参考にされてください。たくさんの色を使用すると、ゴチャゴチャした外観になることが多いのでツートンまでがお勧めです。塗装できないサッシや玄関ドア、外壁とは違う材質、色の屋根もありますので、外壁は2色でも実際は多色になってしまいます。
色をたくさん使うイメージ。ここは観光地ですからどうにかなりますが・・・
今回は配色を変える場合に必要なポイントと一般的な考え方についてご案内します。
1)色選びで考えておくこと
外壁塗装には好きな色を選ぶだけでなく考えておかなくてはならないことがあります。
①一度塗装をするとほとんどの場合10年以上はその配色となる。塗装をやり直すのは、同じだけの費用がまたかかることになりますので現実的ではありません。
②近所との調和を考えて奇抜な色を選ばない。配色に条例があるところもありますので、確認されてから色決めをしてください。
そのほか紫外線や酸性雨など自然の影響を受けやすい色がありますので、それを予測して考える必要があります。その塗料の色を決める顔料という成分には、色を決めるためのいろいろな化学物質が含まれているため色によって強弱があります。一般的に影響を受けやすい色は、赤色系、黄色系と言われています。影響を受けやすい色を選んだ場合、変色していくスピードが他の色より多少速いことになります。ツートンや差し色で白系と合わせると5年後には塗り終えた当初のスッキリとした外観と違って、少し穏やかなイメージになるかもしれません。
ビフォー
アフター:人気色のグレーですっかりイメチェンできました。
2)色の種類とメリット
さて、それぞれの色のメリットについてご案内します。
①白系:同じ白でもオフホワイトなどのベージュ系、グレー系、ブルー系などがあります。完全な白ではないものがたくさんあります。紫外線に強く、汚れも目立ちにくいというメリットがあります。また、太陽光を反射するため夏場に室内の温度をあげにくい色でもあります。
②茶系:木造建築には相性のいい色です。茶系は汚れにも強いこともメリットです。落ち着いた感じの仕上がりになります。
③青系・黒系:紫外線や酸性雨など自然の影響を受けにくい色でもあります。濃い色を選ぶと自家用車でもお分かりの様に汚れは多少目立ちますが、ツートンで白系との組み合わせでは、スタイリッシュでクールな感じに仕上がります。
④パステル色:薄いピンクやアイボリー、スカイブルーやライムの様なパステル色は、華やかでかわいらしい印象の家を作ります。現代の洋風の家には、意外にフィットするケースが多くあります。
⑤赤系・黄系:濃い赤系・黄色系は選択に難しい色ですが、インパクトを与える色でもあります。差し色で選ばれる方がいます。
3)お勧めの色の選び方
さて、イメージチェンジを試みる場合は、色見本やサンプル板だけで決めるのではなくいくつかの方法で十分検討したいものです。1色でもツートンでも同じです。特にツートンは慎重にご検討ください。
①一番お勧めは、前述のとおりご近所や知人の家の配色を参考にすることです。実際に塗装されたもので検討できます。ただし、塗装されてからの色褪せなどもお考えになっておいてください。塗装されてからの年月、環境(日照条件など)、塗料の違い(メーカーや塗料の進化など)がありますので、まったく同じにはならないとご理解ください。
②シミュレーションでご検討ください。現状の建物に配色してみるだけで、ある程度イメージできます。ただ、シミュレーションでも、実際の塗料とインク色の違いがあります。また、蛍光灯でみるのか太陽光の下で見るのかでは、見え方が違います。また、画像があまり小さいとイメージしきれない場合があります。A4一枚くらいの大きさで確認してください。
③色見本・サンプル板も確認します。これらは必ず室内だけでなく太陽光でご確認ください。室内灯と太陽光では見え方が違います。
色見本
サンプル板
お選びになる色によって、家の印象は大きく変わります。上記3項目のほかインターネットにはいろいろな家の画像も載っています。ビフォーアフターの写真も多く、イメージチェンジの成功例もたくさんあります。インターネットも参考にして、ぜひ慎重に検討して失敗のない色選びをしてください。
いかがでしたか?外壁塗装の色選びがご参考になれば幸いです。ご覧いただきありがとうございました。